暁は来ぬ!
- 2019/07/26
- 22:57
カントク(不行き届き)は頭脳警察50周年アルバムのレコーディングに行ったきりだ。
楽器はホラと口三味線が専門のカントク(不行き届き)だが、今度のアルバムのタイトルは何と「ラッパ」。
ついにJAZZか!? と思いきや、漢字で「乱破」と書くそうだ。
果たしてどんなクセモノが出来上がって来るのかは、まだ秘密らしい。

「だからお前に宿題だ。夏休みといえば絵日記だろ」
って訳で今回のブログを無茶ぶりされた編集助手の鳥野そらねです。
上等だワってんで積まれたハードディスクの底の方に挟まったヤツをヒッパリ出すことにしたのサ。
てコトで今回は『頭脳警察vs某政治組織』!

○月○日。この夜、頭脳警察が乗り込んだのは、某政治組織の本部。
夜空に浮かんだ旗がなんともカッコいいが、それを照らす月はこれから暗雲に呑み込まれようとしている‥‥。

映像は、この旗からいきなり窓のない会議室?の場面に飛んでいる。
保安上の理由でエレベーターや廊下は撮影が禁止だったらしい。
かつては存在自体が非合法だった組織だけあってガードは堅いのだ。
それにしても、頭脳警察を本部に呼び出すとは、良い度胸だが、
PANTAとTOSHIの談話を機関誌に掲載するために取材したいというのがこの日の主旨らしい。
機関誌、発禁処分になっても知らないわヨ‥‥と思いきや、インタビューは1stと2ndアルバムの、こともあろうに発売禁止の話から始まった。
‥‥時は1972年。世の中がまだキナ臭かった頃、挑戦的な題名と歌詞をレコードにガチャンコしたは良いが、現実に起きたのが、浅間山荘事件、テルアビブ空港乱射事件‥‥「ヤバい!」と慌てたのは当のレコード会社だった。
PANTA本人曰く、「カゲキ派の連中、ヤる時は教えて欲しかったな」
事件の犯行グループと、この日の組織が友好関係にないのを知っててPANTAはカウンターを打つ。

記者もヒルまない。質問をフックで返して来た。
「歌詞に限らず、コトバのあり方で最近思うことは?」
PANTA「結成した50年前とは言葉や情報の多さは比較にならないが‥‥言葉の表面しか見ようとしないケースが多い‥‥批評家に謂わせりゃ『感情の劣化』? ‥‥字面の裏に何があるのかを感じられるヤツが少ないね‥‥」
うーん、アタイも耳が痛い‥‥

「なぜ今でも『頭脳警察』でいられるのか?」との質問にはTOSHIが答えた。
「途中PANTAと会わない時期もあったし、色々考え過ぎずにいたのが良かったのか‥‥いや良くなかったのか(笑)」
ここでもTOSHIは自然体だ。
PANTA「大きなとこで大体分かり合ってるから、細かいことはまぁ‥‥な」
カッコいいオッサンたちじゃんか!
そして話題は再び青年時代へ。
PANTA「俺はイタリアに行って車やバイクのデザイナーになりたかった‥‥ところが高校時代にバイク窃盗事件に巻き込まれて退学処分‥‥これ本当にヌレギヌなんだよ‥‥お先真っ暗どころか真っ白になったところに音楽があった」
TOSHI「じゃ音楽はイチバンじゃなかった訳か」
PANTA「二番か三番」(ふたり笑)
記者「冤罪事件とは許せないが‥‥警察権力の導きによって頭脳警察は作られた、というのも皮肉だ」
場違いな笑い声が響く中、マネージャーの“団長”が取り出したのがファンクラブ公式の『頭脳警察手帳』。
ホンモノの警察官にもファンは多いらしく「あ、間違えた」と言って現場でコッチを出すお方がいるとかいないとか‥‥。

そして取材の後半、逆転が起きた。PANTAが記者に取材を始めたのだ。
「海外にもあンたらと同じ名の組織があるが関係はどうか?」
PANTAはみずから斬り込んでいった。
質問を受けた記者は、ここではひとりの記者だが、組織の代表としてここにいる以上、その答えは組織の公式見解とも捉えられかねない。しかしヤツは言葉を濁さなかった。
記者「ソビエトが1979年にアフガニスタンに侵攻したことで我々は断交‥‥ただし国家として崩壊した1991年に我々の当時の議長が『もろ手を上げて歓迎』と言ったのは事実だ」
「ではベトナムとは? キューバとは?」
他のスタッフからも逆取材が相次ぐ。聞いた声だと思ったらウチのカントク(不行き届き)まで参加してる!
ただ、最後に誰かが聞いた北朝鮮は、「あぁいう政治体制は認めない」と厳しく言い放たれた。
そして、最も聞きたい・聞きにくい質問が最後にPANTAから放たれた。
「今後、組織名を変えることはあるか?」
記者は息を整えて答えた。
「組織名を変えろとは外部から聞こえて来る‥‥しかし内部から発議されたことはない‥‥名前を変えることで実体まで変わってしまうことは世の中にある‥‥そういう政党を諸君は知っているだろう」
活動50年を迎えつつあるバンドと“活動家”の応酬は間もなく終わった。
「今日は“レジェンド”と対面‥‥」と記者。
「いや、俺たちはカゲキ派のアイドルだから、あンたらは反発受けるかもよ」とPANTAとTOSHI。
こんなヤリトリで映像はブツッと終わった。
さて次のアルバム『乱破(らっぱ)』には、昭和史のタブーに触れる新曲も潜んでいるらしい。
今度は発売禁止にならないといいけど‥‥リリースの9月18日までは油断が出来ない!

楽器はホラと口三味線が専門のカントク(不行き届き)だが、今度のアルバムのタイトルは何と「ラッパ」。
ついにJAZZか!? と思いきや、漢字で「乱破」と書くそうだ。
果たしてどんなクセモノが出来上がって来るのかは、まだ秘密らしい。

「だからお前に宿題だ。夏休みといえば絵日記だろ」
って訳で今回のブログを無茶ぶりされた編集助手の鳥野そらねです。
上等だワってんで積まれたハードディスクの底の方に挟まったヤツをヒッパリ出すことにしたのサ。
てコトで今回は『頭脳警察vs某政治組織』!

○月○日。この夜、頭脳警察が乗り込んだのは、某政治組織の本部。
夜空に浮かんだ旗がなんともカッコいいが、それを照らす月はこれから暗雲に呑み込まれようとしている‥‥。

映像は、この旗からいきなり窓のない会議室?の場面に飛んでいる。
保安上の理由でエレベーターや廊下は撮影が禁止だったらしい。
かつては存在自体が非合法だった組織だけあってガードは堅いのだ。
それにしても、頭脳警察を本部に呼び出すとは、良い度胸だが、
PANTAとTOSHIの談話を機関誌に掲載するために取材したいというのがこの日の主旨らしい。
機関誌、発禁処分になっても知らないわヨ‥‥と思いきや、インタビューは1stと2ndアルバムの、こともあろうに発売禁止の話から始まった。
‥‥時は1972年。世の中がまだキナ臭かった頃、挑戦的な題名と歌詞をレコードにガチャンコしたは良いが、現実に起きたのが、浅間山荘事件、テルアビブ空港乱射事件‥‥「ヤバい!」と慌てたのは当のレコード会社だった。
PANTA本人曰く、「カゲキ派の連中、ヤる時は教えて欲しかったな」
事件の犯行グループと、この日の組織が友好関係にないのを知っててPANTAはカウンターを打つ。

記者もヒルまない。質問をフックで返して来た。
「歌詞に限らず、コトバのあり方で最近思うことは?」
PANTA「結成した50年前とは言葉や情報の多さは比較にならないが‥‥言葉の表面しか見ようとしないケースが多い‥‥批評家に謂わせりゃ『感情の劣化』? ‥‥字面の裏に何があるのかを感じられるヤツが少ないね‥‥」
うーん、アタイも耳が痛い‥‥

「なぜ今でも『頭脳警察』でいられるのか?」との質問にはTOSHIが答えた。
「途中PANTAと会わない時期もあったし、色々考え過ぎずにいたのが良かったのか‥‥いや良くなかったのか(笑)」
ここでもTOSHIは自然体だ。
PANTA「大きなとこで大体分かり合ってるから、細かいことはまぁ‥‥な」
カッコいいオッサンたちじゃんか!
そして話題は再び青年時代へ。
PANTA「俺はイタリアに行って車やバイクのデザイナーになりたかった‥‥ところが高校時代にバイク窃盗事件に巻き込まれて退学処分‥‥これ本当にヌレギヌなんだよ‥‥お先真っ暗どころか真っ白になったところに音楽があった」
TOSHI「じゃ音楽はイチバンじゃなかった訳か」
PANTA「二番か三番」(ふたり笑)
記者「冤罪事件とは許せないが‥‥警察権力の導きによって頭脳警察は作られた、というのも皮肉だ」
場違いな笑い声が響く中、マネージャーの“団長”が取り出したのがファンクラブ公式の『頭脳警察手帳』。
ホンモノの警察官にもファンは多いらしく「あ、間違えた」と言って現場でコッチを出すお方がいるとかいないとか‥‥。

そして取材の後半、逆転が起きた。PANTAが記者に取材を始めたのだ。
「海外にもあンたらと同じ名の組織があるが関係はどうか?」
PANTAはみずから斬り込んでいった。
質問を受けた記者は、ここではひとりの記者だが、組織の代表としてここにいる以上、その答えは組織の公式見解とも捉えられかねない。しかしヤツは言葉を濁さなかった。
記者「ソビエトが1979年にアフガニスタンに侵攻したことで我々は断交‥‥ただし国家として崩壊した1991年に我々の当時の議長が『もろ手を上げて歓迎』と言ったのは事実だ」
「ではベトナムとは? キューバとは?」
他のスタッフからも逆取材が相次ぐ。聞いた声だと思ったらウチのカントク(不行き届き)まで参加してる!
ただ、最後に誰かが聞いた北朝鮮は、「あぁいう政治体制は認めない」と厳しく言い放たれた。
そして、最も聞きたい・聞きにくい質問が最後にPANTAから放たれた。
「今後、組織名を変えることはあるか?」
記者は息を整えて答えた。
「組織名を変えろとは外部から聞こえて来る‥‥しかし内部から発議されたことはない‥‥名前を変えることで実体まで変わってしまうことは世の中にある‥‥そういう政党を諸君は知っているだろう」
活動50年を迎えつつあるバンドと“活動家”の応酬は間もなく終わった。
「今日は“レジェンド”と対面‥‥」と記者。
「いや、俺たちはカゲキ派のアイドルだから、あンたらは反発受けるかもよ」とPANTAとTOSHI。
こんなヤリトリで映像はブツッと終わった。
さて次のアルバム『乱破(らっぱ)』には、昭和史のタブーに触れる新曲も潜んでいるらしい。
今度は発売禁止にならないといいけど‥‥リリースの9月18日までは油断が出来ない!

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